染料で染めて熱処理をして発色させ、水洗いをして余分な染料を落とすという昔 ながらの方法です。お値段は割高になりますので通常決まった期間しか使わない 幕には勿体無いですが、神社の奉納幕など長くお使いになる場合は耐候性もありますのでお勧めです。

通常印刷をする為にはまず印刷用の版が必要です。しかし幕のように大きいものを作る場合その版代は数万円になってしまいます。幕は通常一枚から数枚しか作 らないことがほとんどですので、そういう場合には版を作る必要の無いこの方法を使います。絵や文字の部分を切り抜いた型紙を生地にあてて、上から刷毛やロ ーラーでインクを刷り込みます。寸法やどれだけ内容が込み入っているか（手間がかかるか）で値段が変わってきます。素材は綿９Ａかビニールターポリンが一般的です。

版を作り顔料インクで生地に直接印刷していきます。数が多い場合には作業性と お値段のことを考えるとこのシルク印刷になります。また枚数は少ないけれども 内容が細かくてステンシルでは難しい場合にもこちらで作ります。色数や寸法、 枚数によって値段が変わってきます。素材は綿地、ポリエステル地、ビニール地など幅広くお選び頂けます。

最近ではお客様のニーズが多様化している上に誰でもパソコンで簡単にイラストが描けるようになってきている為、内容が込み入っていて色数も多い場合が増えてきています。 そこで数が少なく、色数が多い場合またグラデーションを入れたい、写真を入れたい等の場合はインクジェット印刷での加工になります。 出来上がりの風合いも染めに近く仕上がりもきれいです。素材はポリエステル地、ビニールターポリン地に限られます。

室内の装飾用として使う場合に稀に刺繍で作る場合があります。 しかし刺繍の場合、その刺繍をする面積が広くなればその分値段も高くなりますので、何かの記念として贈呈する場合や看板の様な使い方で長くご使用になる場合など特別な場合がほとんどです。

印刷では安っぽい、しかし刺繍をする程の予算は無いという場合にはアップリケという方法もあります。 幕の生地の上に文字やマークにカットした別の生地を貼付けます。フェルトの様に厚みのある生地を貼れば凹凸もでますし、織り地という生地を使えば一見刺繍してあるようにも見えます。またアップリケの縁をミシン刺繍で押さえてあげればかなりクオリティーの高いものが出来上がります。